ジャンプ SQ 2009年 08月号
巻頭カラーは和月伸宏「エンバーミング」
最近の少年ジャンプには余り無いような、本気でストレートな少年マンガが展開されていて、この辺のセンスはさすがベテランだと感じさせる。
「エム×ゼロ」の叶恭弘が読み切り。
家に訪れた強盗に殺された主人公が目を覚ますと、強盗に襲われる前の時間にまで戻っていて、殺されるたびに何度も時間がループしているという状態から抜け出すために、周りの人間と協力して戦う、といったイマドキな感じの設定。
もう一人のスペシャルゲストは、「青い花」の志村貴子。
漫画家を目指す若者と彼の父親、そして彼が憧れていた女教師との淡い恋心を読み切りで描いている。
読み切りとしての完成度は非常に高くて、志村貴子の力量を十分に感じさせる作品なのだが、ジャンプに載せるには、志村貴子は絵もストーリーも地味すぎるのが惜しい。
「青い花」の宣伝のページが普通に掲載されていて驚かされた。
来月号から新條まゆの短期連載が始まるということで、各地で話題沸騰。
志村貴子が載っているのも十分凄いと思うが、新條まゆを引っ張ってくる編集部のパワーは本物なのだろう。