オイスター「美徳乃不幸」
オイスター11冊目の単行本。
暴力により心も身体も蹂躙される少女達の絶望を過激に描いた作品ばかり収録されているので、陵辱モノが苦手な人は注意。
「歪んだ唇」
女教師の小夜子は、同僚の友輝に対して偏執的な想いを寄せているのだが、彼が生徒の敦子と付き合っていることが分かり、その嫉妬から彼女に対して行き過ぎた教育指導を行ったことで教職をクビになる。
逆恨みした小夜子が友輝と敦子の二人を拉致監禁し、徹底的に陵辱の限りを尽くす様子を描いた作品。
男女のカップルを同時に陵辱する小夜子が放つ狂気の描き方がとにかく圧倒的で、「気が狂った女教師」という設定による恐怖感の演出も良い。
「神隠し」
とある田舎の村(時代は昭和初期ぐらい)に住む少女が、村の権力者の家に生まれた知能の弱い大柄な男にさらわれ、彼が閉じ込められている牢屋で監禁され犯される。
権力者の身内はそのことを隠し、他の村人とともに少女を探す振りをしているのだが、さらわれた少女の妹に嗅ぎ回られて秘密がバレてしまい、妹の方も拉致監禁されるといった展開になる。
前髪を切りそろえた妹さんの日常シーンがとても可愛く描かれているというのもあって、その後の陵辱シーンでの絶望的な表情や、気が狂ってしまった姉を献身的に支えようとする姿などが心に突き刺さる。
生贄と牢獄 (いずみコミックス) (2008/09/22) オイスター 商品詳細を見る |