峠比呂「ちょっとだけ未来学園にようこそ」
コミック0EXに掲載された同名のシリーズを収録した問題作。
巻頭のカラーページは描き下ろし。
女装した男の子同士がエッチをするシーンが多いので苦手な人は注意。
(男×女のセックスシーンも一応あるが)
少子化の影響により、男子の入学を認めることになった名門の女子高を舞台にした物語。
ただし、入学する男子は局部以外の見た目を女子高生と変わらないようにすることが条件となっているため、教師でさえもどの生徒が男子なのかは分からない。
さらに、この条件は勤務する教師にも適応されるため、主人公である教師の琴莉も女装男子である。
そんな琴莉と、彼が隠れて付き合っている教え子の駒鳥さん(彼女は完全に女)と、この学園に通っている様々な女装男子達との変態的なエッチを毎回描くシリーズとなっている。
第1話では、授業中にリモコンバイブをアナルに入れられて射精してしまう琴莉を、放課後呼び出した駒鳥さんがアナルと男性器を舌で責めて、そのままエッチするという比較的普通の内容。
授業中に射精した精子をコンドームに溜めて、自分自身のそれを琴莉の口に含ませながらフェラをするという、今まで見たことの無い斬新な責め方に驚くのだが、このマンガではその程度は序の口。
第2話は、映像研究会の作品制作を手伝うことになった琴莉が、クラス委員の巨乳の子にレオタード姿にさせられて、同じく女装男子である姫カットの男の子との絡みを撮影される。
ここで初めて主人公と生徒の男子とのエッチが描かれるのだが、峠比呂の可愛らしい絵柄に惑わされてこちら側の感覚が狂い始めているのか、あまり違和感を感じずにちょっと変わったエロマンガぐらいの認識で普通に読めてしまうことが恐ろしい。
第3話はいわゆる「お嬢様キャラ」の女装男子を、琴莉と駒鳥さんの二人がかりで女の子として開発してあげる話で、第4話は逆に日本に留学している金髪キャラ(これも勿論男子)に琴莉の方が攻められるエピソード。
通常では考えられないレベルの淫語のセンスと、様々な角度から執拗に描かれる膣内断面図が見所か。
第6話はアメリカの姉妹校に臨時教師として日本語を教えに行った琴莉と、そこの生徒との国際交流試合を描く。
さすがアメリカは本場だな、というアメリカ人に対する偏見を助長しかねない激しい絡みが繰り広げられる。
この回から別人の様に作画のレベルが上がるので読み応えがある。
最終回はカラーページありで、今までの登場人物が全員集合するハーレムエンド。
女装男子という、それこそ古事記の時代から日本人を惑わせてきた設定から生まれた物語の一つの到達点として、このシリーズは後世に語り継がれることになるかも知れないのだが、あまりにも変態的なプレイが多いという理由で多くの人にオススメ出来ないのが非常に残念。
個人的にはエロマンガの設定ではフタナリは苦手な方なのだが、このマンガの女装男子はそんなにでも無いというのが不思議だ。
巻末は、メガプラスに掲載された短編を2本収録。
もちろん女装男子のエピソードなので、とことん徹底した一冊であることが分かる。
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